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アジアンバンクキャピタルトラストって詐欺なの?

  • 執筆者の写真: 内田昇吾 うっちーの相談所・
    内田昇吾 うっちーの相談所・
  • 4月2日
  • 読了時間: 15分

更新日:5月9日

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少し前に誘われた金融案件(投資&連鎖紹介案件)をご紹介致します。


その名は、「アジアンバンクキャピタルトラスト」英名:ASIAN BANK & CAPITAL TRUST



こちらは、アメリカの首都ワシントンD.C.に登記されており、松林克己さんがオーナーを務める会社です。

ちなみにこの案件は、以前の仕事で関わった事がある5年来の知人から紹介を受け、久保雅文さんの右腕と称する本業が一級建築士の方と、三者商談をさせていただきました。

久保雅文さんは、大変為になる書籍を何冊も書かれている非常に優秀で著名な方です。


僕の出した結論は、アジアンバンクキャピタルトラストは詐欺ではありません。

理由は、アジアンバンクキャピタルトラストはVISA, master cardのデビットカードを発行し、アプリも用意し、決済も入出金も正常に行えていますので、事業として成立しているからです。


しかし、アジアンバンクキャピタルトラストが今後も大丈夫なのか?という事であれば、僕の結論は、「すみません、分かりません」です。こういう新しい金融機関の投資案件は、最後の最後まで上手くいくかどうか分からないモノで、アジアンバンクキャピタルトラストに関しては、現状しっかりと業務を行っているので、仮に将来的に破綻したとしても、それは「結果的に事業が上手くいかなかった」だけで「詐欺の立証」には至らないと思います


例えばこれは悪い例ですが、FTXの様に世界第二位の取引所として運営して真っ当な事業をしていたかに見えたのに、経営陣の不正により、とある日急に口座から出金出来なくなり、数兆円の負債を抱えて倒産ということもあり得ます。


さて、将来どうなるか分かりませんが、勧誘を受けて僕がどう思ったのか?どのように投資の可否判断を行ったのかをお伝えします。これは僕が正しいという主張ではなく、あくまで個人的な主観ですので、その点ご留意下さい。皆さんの判断の一助になればと思い記しておきます。


まずアジアンバンクキャピタルトラストは、アメリカの首都ワシントンD.C.に登記された会社です。下記の政府の法人登記を管理するサイトへメールアドレスと個人情報登録すると検索出来るようになります。名前や住所は漢字でも登録可能で、郵便番号の隣はunknownを選択すればOK⭕「ASIAN BANK」と検索すると表示されます。


政府公式サイト


アジアンバンクキャピタルトラスト公式サイト


こちらで検索すると、確かにワシントンD.C.に登記されていることが確認できます。

しかし、腑に落ちないのが登記住所がなぜかオランダ(ネザーランド)にされている点。説明によると持株会社ABCTホールディングスの拠点だそうです。

ちなみにGoogleマップで住所を検索すると下記の物件が該当します。自社所有の物件ではなく、レンタルオフィスのようですね。


オフェス紹介サイト



三者商談後、大変興味がある分野でしたので事業説明会にも4回出席させていただきました。そこでお伺いした話を総合して箇条書で記しておきます。


1回目講師:久保雅文講師 久保雅文の一刀両断

2回目講師:渡辺ゆうき講師 《金融知識を深めて日本人の資産を守る

3回目講師:桑澤淳講師 

4回目講師:大門尊講師 


皆さん、金融に関しての知識を有しており、ご自身で事業もされているので説得力があり、本当に為になるお話でした。特に、久保雅文講師にはここで初めてお会いしたのですが、噂通りの方で、大変素晴らしい講義でしたので、楽しく参加させていただき、多くの事を学ぶ事ができました。誠にありがとうございました🙇‍♂


ネットで議論されている事をそれぞれ伺った話を元に僕なりの解釈で解説します。

①アジアンバンクキャピタルトラストとIVAについて

アジアンバンクキャピタルトラストはマルチ商法なの?

③オウンバンク 英名:OWN BANKについて

④アジアンバンクキャピタルトラストは金融機関なの?

⑤アジアンバンクキャピタルトラストのデビットカードについて


①アジアンバンクキャピタルトラストとIVAについて


アジアンバンクは営業行為を行わず、IVAという組織のメンバーがアフィリエイターとして、アジアンバンクの口座開設者を募集されているそうです。


《IVA公式サイト》


会社紹介は、Infinity Value Affiliate Company Limitedと記してあるのみで、先のワシントンD.C.の検索では出て来ませんでした。IVAどこに登記されている会社なのでしょうね?


IVAサービスによる各種言語・手続サポートとありますが、Googleトレンドで「ASIAN BANK & CAPITAL TRUST」「Infinity Value Affiliate」検索すると検索回数が少な過ぎて正常な表示がされません。どうも日本以外からの検索は無いように思われます。日本人オーナーなので、特に日本人を顧客対象にしたオフショアネットバンクなんでしょうね。ちなみに「IVA」で検索すると全く別のIVAも合計して表示されるので、正確な情報は出てきません。

オフショア銀行という事で、現地の米国人は利用していない銀行だそうです。


《グーグルトレンド》



②アジアンバンクキャピタルトラストはマルチ商法なの?


IVAはアジアンバンクキャピタルトラストを紹介する為の組織なんですが、報酬に4つの特徴があります。(もっとあるかもですが、あくまで僕の認識はという事です。)


1,報酬形態はマルチレベルマーケティングのバイナリーを採用していて、実績に応じた差益が存在し報酬が連鎖する。

2,バイナリーのお約束である、複数ポジションを持つ事が出来て、IVAの場合は最大5ポジション持つ事が可能。(7だったかも?)1ポジション$3,500程度で変動します。今のレートだと合計250万円前後になりますね。

(この価格は、アカウント増加に比例してアフィリエイト参加費が上昇する仕組みを採用しているので、「参入するなら早い方がいい」と説明されました。)

3,報酬がUSDTで支払われる。

4,定期預金口座の更新手数料が継続収入として得られる。


4の継続収入は、下記の口座手数料収入を原資にIVAを通じて報酬として支払われますので、参考資料として掲載しておきます。同業他社との比較にお役立て下さい。

アジアンバンクキャピタルトラストの各種料金表


◎特定商取引法の規制対象であるマルチ商法(正式には連鎖販売取引)では無いそうです。


~その理由~

・サービス提供元のアジアンバンクキャピタルトラストとアフィリエイト活動しているIVAは別会社。

・報酬をUSDTで受け取っている。(この暗号通貨は日本では通貨と承認されていませんが、両替して日本円にすることも可能です。)


説明を聞いた所によると、マルチ商法(連鎖販売取引)の規制対象は、サービスの提供、代金を徴収、報酬の分配、この3つを同一の会社が管理する必要があり、また報酬は金銭(法定通貨)で支払らわなければならないそうです。これをアジアンバンクキャピタルトラストとIVAが分担し、報酬をUSDTで支払う事で、マルチ商法(連鎖販売取引)に該当させなくしたそうです。僕はこれを「脱法マルチ商法」または「ネオ・ネットワークビジネス」と名付けました(笑)


ネーミングセンスはさて置き、僕はこれを一概に悪いとは思いません。なぜならマルチ商法(連鎖販売取引)は、「特定商取引法」を守りながら活動するんですが、正直言って全部守り切るのは非現実的というか、そもそも実態に則していないというか、本当に全部守ったら逆に不自然になるでしょ?という内容が含まれます。なので知恵を絞って法律を搔い潜ろうとする会社が出ても不思議ではありません。まぁ、詐欺まがいな事が横行したので、消費者保護の為にここまで厳しい法律になったんだとは思いますが…


少し話が横道に逸れますが、皆さんご存じのように、日本は詐欺に大変大変甘い国です。まず立証から困難です。それは、加害者の「欺罔(騙す)」行為の時点で被害者を騙す故意があった事を証明する必要があるからなんですが、「そんな心の中の事どうやって立証すんねん!」って感じです。そして、それを苦労して立証しても、問われる罪が大変軽いです。倫理観がぶっ飛んでる人なら「真っ当にやって稼ぐより、詐欺やってワンちゃん狙いで稼いだ方が合理的やん!」と思えるのが理解できてしまう程です。つまり詐欺からは、法ではなく自分の知恵で身を守る必要があるのです( ;∀;)


アジアンバンクキャピタルトラストとは一切関係ありませんが、マルチ商法のカリスマである玉井暁が詐欺として起訴された事件のURLを参考情報として記しておきます。


※このブログは報酬の仕組みを深堀するつもりはありません。仕組みは参入するなら大事かもですが、それ自体は事業の本質ではないと考えています。



③オウンバンク 英名:OWN BANKについて


アジアンバンクキャピタルトラストのオーナーである松林克己さんは、実はアジアンバンクキャピタルトラストを立ち上げる前にフィリピンのオウンバンクを買収しています。

そして、「海外に高金利の銀行口座を作ろう!」と募集していました。しかし、フィリピンの法律が変わり非居住者が口座開設出来なくなり、2020年より、日本人の新規口座開設を停止しているようです。


そこでオウンバンクのオーナーである松林克己さんが、あらゆる事態や法律を考慮して細心の注意を払い、綿密な事業計画の基づいたアジアンバンクキャピタルトラストをワシントンD.C.に登記し、オウンバンクを募集していた組織がIVAを立ち上げるに至ったと聞かされました。


OWN BANK公式サイト

OWN BANKのGoogle口コミ

オウンバンクのストリートビュー



④アジアンバンクキャピタルトラストは金融機関なの?


この点、ネットで調べるとかなり論争があります。


◉アジアンバンクキャピタルトラストを否定する意見

・ワシントンD.C.登記情報によると会社のタイプは「法定信託」つまり信託銀行ではなく、信託組合であり、銀行ではない。

ワシントンD.C.の登記情報については解説してくるけど、金融機関としての登録情報の開示はない。GoogleやAppleでアプリが公開されたという間接的な話に終始する。


◉アジアンバンクキャピタルトラストを肯定する意見

・「BANK」を名乗れる時点で銀行。「BANK」は銀行しか使えない単語である。

 (※Softbankは「BANK」ではなく「Softbank」なので異なる。)

・AppleもGoogleも金融機関としてアプリを登録している。

・デビットカードが発行され、VISA, master cardブランドで利用できる。


◎アジアンバンクキャピタルトラストを否定する意見の裏取り


こちらにワシントンD.C.(コロンビア特別区)の金融機関リストがあるのですが、アジアンバンクキャピタルトラストの名前は見当たりませんでした。探し方が悪かったのかもしれません。下記の画像は、Chat GPTにワシントンD.C.にある信託銀行のリストをお願いしたら、こちらのダウンロードURLを提示してくれました。ちなみに、文章で列挙してくれた金融機関の中にもアジアンバンクキャピタルトラストはありませんでした。


アジアンバンクキャピタルトラストを肯定する意見の裏取り

多くの州では「bank」(銀行),「bank and trust」(信託銀行),「insurance」(保険)など特殊な規制がある業種を商号に含めることはできません。”と明記されています。


このように両者の言い分は等価であると判断できます。つまり「僕の知識では、信託銀行なのか?信託組合なのか?判別不能でお手上げです💦(メールで質問してみます。)

少なくともアジアンバンクキャピタルトラストは、表面上銀行としての機能を有していて、決済も入出金も行えています。しかし、信託銀行であろうと信託組合であろうと、米国に登記されているのに米国に拠点が無い外国人向けオフショアネットバンクが仮に倒産しても、アメリカ政府や連邦預金保険公社(FDIC)が公的資金を注入して助けたりは絶っ対にしないでしょうから、僕のリスク許容度では、極めて高いリスクを負った運用と判断します。



⑤アジアンバンクキャピタルトラストのデビットカードについて


とあるXにこのようなツイートがありました。

デビットカード(クレカも同様)の上6桁でカードの発行元が分かるが、アジアンバンクのデビットカードは、上6桁に428471になっている。 調べて欲しい。 上6桁が428471は、ラオスに存在するJDB銀行(Joint Development Bank)の発行カード。

《無料のBIN/IINチェッカー、銀行識別番号を検索および検証するための究極のガイド》


こちらはクレジットカードやデビットカードのイシュアーについて指摘していますが、全ての金融機関が自前でクレジットカードやデビットカードの決済システムを用意している訳ではなく他行から借りることもあり得ます。特にネットバンキングなら尚更です。


《GMOのクレカの決済システムについての解説です。興味があればどうぞご覧下さい。》


🌟で、結局投資することにしたの?

結論:自分は口座開設もアフィリエイト参入も見送りました。


理由は上記でまとめた①~⑤の情報で総合判断し、それに加えて下記の疑念について質問しましたが、腑に落ちることがなかったからです。( )内は心の声です。流石に被せて質問する度胸はなかったです🤭


Q, アジアンバンクの利率が5~9%で凄く良いのは良いことだけど、どこに投資してそんな利回り出してるのですか?(同じ質問を別日に質問して、別々の講師から説明されました。)

A1, オウンバンクに送金してフィリピンで貸金業している。

(そうなの?1店舗しかないオウンバンクにそんなに貸付能力と債権回収能力あるの?💦)

A2, アジアンバンクキャピタルトラストは、預かり資産を投資することなく分別管理しているので、仮に倒産しても預けている資金は守られる。

(あれ?前に聞いた話と違う…運用方法が変わったのかな?でも投資しないなら、この利率を口座開設費用と維持費とデビットカードの利用料で還元するの?それは流石に皮算用が過ぎないか?それなら格付け得てないから営業側の自己主張で裏取りできないやん…😐)


Q, アジアンバンクの口座開設数と預り資産高は?

A, 答えられない。

(え?銀行は資産を預かって経営してるんだから、倫理的に開示責任あるんじゃないの?💦)


Q, 格付けはありますか?

A, ありません。


僕が見送った最大の理由は、格付け機関からの信用格付けがないからです。身近ではない海外の金融機関と取引するなら、大手格付け機関からA判定を受けていないと、内部でどんな処理がされているか全く分からないので僕は不安に感じます。杞憂かもしれませんが、アジアンバンクキャピタルトラストは誰でも簡単に口座開設が出来て、USDTも扱っているので、万が一マネーロンダリングにでも使われて摘発されたら行政処分一発で消し飛びます。


例えば、KYCという顧客の本人確認や顧客の属性確認を行う業務があります。Know Your Customer(顧客を知る)の頭文字をとった略語で、金融機関やサービス業など幅広い分野で実施されていますが、外部監査が入らないとこれが適正に実施されているのか、我々には知る由がありません。


ちなみにアジアンバンクキャピタルトラストの紹介者は、「我々は法律を熟知し完全に遵守している。だからどこからも指摘を受けていない!それこそが信頼の証!!」と言っていたので、アジアンバンクキャピタルトラストについて金融庁に問い合わせをしてみました。


〜金融庁の回答の要約〜

“金融庁は、組織や投資商品について合法か違法かを判断する事は致しません。それを判断できるのは裁判所です。アジアンバンクキャピタルトラストが合法なのか?それとも違法なのか?これは裁判をしてみないと判断しかねます。杓子定規に判断できれば簡単なのですが、世界は複雑ですので、いわゆるグレーゾーンが生まれてしまいます法律を掻い潜るような仕組みを作って合法と主張するのは、あくまで組織側の解釈であり自己主張に過ぎません。また金融庁は、このような案件のご相談を多くいただきますが、投資助言と受け取られかねない事も言えません。この案件に投資されるかは、ご自身でしっかりと確認を取って、自己責任でご判断下さい。しかしながら、金融庁無認可の海外金融機関で、法の目を掻い潜るような仕組みの案件への投資は推奨致しかねます。”


というようなご回答をいただきました。この回答からはあくまで例えばですが、合法かと思ってたら、摘発されて違法になった💦MLM形態の事業なのでタイトル保持者なら重要参考人として拘束させる😱みたいな事も想定されますし、フィリピンの時のように法律が変わる事で違法に変化する場合もあります。


また講師の方が「預金封鎖の可能性」を示唆して、海外への分散投資をオススメしていました。分散投資は僕も同意なのですが、その投資先がなぜアジアンバンクキャピタルトラストになってしまうのかが疑問です。周知の通り日本は6年連続で最高税収を更新しています。更にググっていただくと分かりますが、日本は1.3兆ドル程の外貨準備金を蓄えています。これは世界第二位の準備高です。正直な話、僕等が生きている間に変動為替相場制を取る日本が「預金封鎖」をする可能性より、個人経営の小規模ネットバンキングのアジアンバンクキャピタルトラストの方が経営破綻する可能性の方がよっぽど高いと思いと思いませんか?「預金封鎖の可能性」を心配して、海外銀行を利用するなら信頼ある大手や歴史ある銀行を利用するべきです。ちなみにその方が口座開設手数料も遥かに安いです。



~・~より多角的に判断されたい方への推奨YouTube動画~・~


【ひろゆき】40代女性です。友人から「アジアンバンクキャピタルトラスト」というオフショア信託銀行に口座を作り米ドルの資産を持つことを勧められています。- ひろゆき事典の切り抜き YouTubeチャンネル



複雑で大変魅力的な案件でしたので、細かく解説致しました。いかがでしたでしょうか?

ここまでせっかく読んでいただいたので、ブラウザを閉じる前に是非投票していって下さい。この投票も皆さんの判断基準の助けになりますので、何卒ご協力お願い致します🙏



ここまでブログを読んで下さった方に質問です。この案件に投資されますか?

  • 投資する方向で前向きに考えている。

  • 検討中、もう少し情報取集し積極的に状況を注視したい。

  • 再考中、もう少し情報取集し消極的に様子を見たい。

  • 投資する事は控えるつもり。





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